2008/12/19

いのちの循環

羊は交尾後、150日で出産します。
今年5月7日には農場で4頭の羊が生まれました。

全部で8頭になり、夏の草がガンガン育つ時はちょうど良かったのですが、
冬に入り、草も伸びず彼らの旺盛な食欲は満足させれないため、
親4頭、オス羊1頭を屠らなくてはなりませんでした。

残酷だ、殺さないでと言われる人も何人かおりました。
しかし家畜は最後は自分たちの食糧にする、というのが人類が永年やってきたことですから、私はそれに従いました。

体重50~60キロの親からは30~40キロ近い肉がとれます。
地元のお届けできる範囲の五風十雨の会員さんたちにお配りしました。
とても美味しかったよとお礼を言われました。
皆さんに喜んでもらって羊たちも良かったのでしょうか。
でも飼っていた私は、とても食べることが出来ませんでした。

昨夜は孤児院の夕食に羊のステーキやトマト煮料理がだされることになりました。
私は三箇所の施設に行って、いのちの循環のこと、食前に「頂きます」は他のいのちをいただくこと、食後の「ご馳走様でした」はあなたのいのちをいただいて私も精一杯生かしてもらいますとの感謝の気持ちを表す言葉ですよとのこと、そして、私たちの体は多くのいのちの集合体だからとても貴いのですよと、老人のようなお話をしてきました。

今回、自分が決めたことで5頭の羊の命が亡くなりました。

改めて冥福を祈るとともに、生きるって何だろう、生かされるってなんだろう、
いのちの循環を考えました。

0 件のコメント: